私は平成17年の春に、都立大附属高校に入学しました。
小学5年生の時からホルンを吹いていた私は、迷うことなく吹奏楽部に入部し活動を始めました。
当時の吹奏楽部は、部員が少ないながらも皆生き生きとしていて、なかなか演奏がまとまらない状況から何とか一歩前に進もうと頑張っていました。
春のコンサートや夏のコンクール、記念祭などの演奏する機会を目標にして皆で音を聴き合い、音楽を作っていきました。
高校を卒業し、私は音楽大学に入学しました。
今、同じ学科の友達が作曲した吹奏楽の曲に皆で取り組んでいます。
音大には、当たり前のように楽器が吹ける仲間がそろっていて、楽譜を見て音を出せば、もうそれなりの形になってしまう…そんな環境の中で音楽をやっていると、なんだか物足りなさを感じるときがあります。
高校生の時のように、一つ一つの曲にこだわりを持って取り組み、演奏を聞いてくれる人が楽しくなるような演出をみんなで考え、仲間と先生と一緒に悩んだり泣いたり笑ったりしながら音楽を作り、うまくいかないからこそ毎日のように集まって練習する…そんな必死さが、今の自分にはあるかな?と最近よく考えるんです。
振り返ってみて「必死だったなあ」と思える活動が出来た高校時代に感謝し、当時の自分に負けないように、これからも音楽と向き合っていきたいと思います。